判断に迷ったら手間のかかる方を選択する


先日,お尻の粉瘤の患者さんが来ました。

粉瘤の治療は切開して中に溜まったものを取り出し,その後は縫わずに湿潤治療で治します。
切開した当日はアルギン酸塩被覆材(出血を止める効果のある治療材料)を使用し,その上をオムツなどの吸収体で覆い,
翌日からキズが閉じるまでズイコウパッドで治療していきます。

この患者さんも出血が止まったのを確認して帰っていただいたのですが,すぐにクリニックに戻ってきました。
見るとズボンが血液で真っ赤に染まってます。
再度,アルギン酸塩を入れ直し,30分ほど十分に圧迫して出血が止まったのを確認し,帰宅していただきました。

もう少し時間を置いて血が止まるのを確認した方がいいかもしれない。。。
処置をしていた時に一瞬よぎったその思いを行動に移していたら,このようなことは回避できていたと思います。

いちばん辛い思いをしたのは患者さんです。

判断に迷ったら手間のかかる方を選ぶことを肝に命じて,日々治療に携わっていこうと改めて感じた出来事でした。

感染性粉瘤の治療(と都市伝説)
2018-03-30 : 未分類 : コメント : 3 :
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No title
いつも参考にさせてもらっています。
アルギン酸では痂皮もできないと思いますので、どのような状態になれば止血完了と判断していいのか難しいですよね。
やはり経験により勘でしょうか?
2018-04-03 08:53 : シャンシャン URL : 編集
Re: No title
ありがとうございます。

> アルギン酸では痂皮もできないと思いますので、どのような状態になれば止血完了と判断していいのか難しいですよね。
> やはり経験により勘でしょうか?

この時期は短期間であるため,患者さんにはアルギン酸塩を購入していただかず,自宅にあるもので出来る簡易的な方法をお伝えしています。ワセリン+ラップは緩衝材となり効果があります。
医療現場ですと,小さく切ったアルギン酸塩が使いやすいと思います。

止血の判断としては,治療剤材料を交換した時や水道水でキズ洗う時に出血を伴うかどうかです。
少しの刺激で血液が滲んでこない時は治療材料のみに切り替えます。
2018-04-03 13:45 : moisttherapy URL : 編集
No title
ご丁寧な回答ありがとうございました。
アルギン酸の創処置の参考にさせてもらいます。v-238
2018-04-04 08:01 : シャンシャン URL : 編集
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プロフィール

moisttherapy

Author:moisttherapy
湿潤治療に魅了されて数十年。
病院に来た患者さんや家族を笑顔にしてお帰したい,そんな思いで今も治療にあたっています。日々,患者さんに教えていただくことを綴っていきたいと思います。

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